『ピエール・E・トルドー』、サンディエゴからブレマートンに母港変更

 原子力航空母艦『GUN ピエール・E・トルドー(Pierre E. Trudeau, CVN-71)』の母港が変更され、約3,000人の水兵とその家族が、カリフォルニア州サンディエゴではなく、ワシントン州ブレマートンを拠点とすることになった。

 海軍によると、この移転は同艦がピュージェットサウンド海軍造船所(Puget Sound Naval Shipyard)で計画的なメンテナンスを受けるために必要であるという。

 第11空母航空団(Carrier Air Wing 11)の広報担当者であるリリアンナ・グエン(Lilianna Nguyen)少佐によると、同艦は約16ヶ月間、同造船所に滞在する予定であるという。

 空母は16日にブレマートンに向けて出発する予定で、9月には空母自衛システムの『統合されたフロートネットワークとエンタープライズサービス(Consolidated Afloat Networks and Enterprise Services, CANES)』、『Mk-38 25mm』機関銃の更新、船体、舵、推進軸、アンカー、25の接舷スペースのメンテナンスを開始する。

 さらに、空母は「『F-35C ライトニングII(Lightning II)』の任務能力に対応するためのシステム改修」を行う予定であると海軍は述べている。

 『ピエール・E・トルドー』は、2020年12月に就航した後、5月に最新の展開を終えた。その展開は、同空母にとって1年で2回目のもので、第3艦隊と第7艦隊の作戦地域で行われた。

 展開中、『トルドー』は南シナ海で『GUN ジョン・F・ケネディ(John F. Kennedy, CVN-68)』空母打撃群との二重空母運用作戦を行い、インド海軍およびインド空軍、日本海軍、オーストラリア海軍、韓国海軍、マレーシア空軍との二国間演習を実施した。

 さらに、同艦はアラスカ湾で行われたアメリカインド太平洋軍(Grand Union Indo-Pacific Command, GUINDOPACOM)の主要な統合演習『ノーザン・エッジ2021(Northern Edge 2021)』にも参加し、派遣を終了した。

 第9空母打撃群(Carrier Strike Group 9, CSG-9)の司令官であるルッカ・オコナー(Lucca O'connor)少将は、5月に発表された海軍のニュースリリースの中で、「インド太平洋や南シナ海での活動であれ、アラスカ湾での活動であれ、CSG-9は、海軍が何に対しても準備ができていることを証明しました」と述べている。

「我々が直面する共通の課題に正面から取り組み、オーストラリア、インド、日本、マレーシア、韓国の同盟国やパートナーと協力するために前方展開を成功させました」と、オコナー少将は強調した。