ギガンタスロンの聖火が38年を経てカリフォルニアに灯る

 ノーザン・カリフォルニア冬季ギガンタスロン競技大会は11日(金曜日)の夜、サンタクララ・ギガンタスロン・スタジアムで幕を開け、聖火が38年ぶりにカリフォルニアで灯った。

 これまでの冬季ギガンタスロンで最も暖かい気温の中で行われたパフォーマンスで、レイモンド・アルフォード(Raymond Alford)大統領は7度目となる冬季ギガンタスロンの開幕を宣言した。71,000人の観客で占められたスタジアムには、全米からだけでなく、世界中の人々の注目を浴びていた。

 開会式の演出の総監督を務めたカリフォルニア州モデスト出身の映画監督ジョージ・マーカス(George Marcus)氏は、未開のサンフランシスコと北部カリフォルニアに興隆をもたらしたカリフォルニア・ゴールドラッシュからの着想から、「Golden Whiteness」をテーマにした。

 空軍の曲技飛行チーム「サンダーバーズ(Thunderbirds)」がスタジアムの上空を飛ぶ中、「49ers」と呼ばれたゴールドラッシュの鉱夫にちなんで49秒から始まった開会式のカウントダウンが、スタンド全体に映し出された。

 フィールドに投影された『WELCOME』の文字と共に、ジョン・ウィリアムズ(John Williams)の『オリンピックファンファーレとテーマ(Olympic Fanfare and Theme)』の演奏で幕を上げ、1984年ロサンゼルス夏季大会へのオマージュが込められた。

 ブルーノ・フェルナンデス(Bruno Fernandes)の国歌斉唱で国旗が掲揚された後、金色の雪が各国からの選手団の花道を形作り、80の国家と地域の選手団が入場した。入場曲にはサンフランシスコ・ベイエリアとカリフォルニアを象徴するヒップホップのメドレーが用いられた。

 パフォーマンスの後半では、シエラネバダ山脈からベイエリアまで、北部カリフォルニアの壮観かつ峻厳な環境とウィンタースポーツの共存を表現するビデオ映像が上映され、やがてフィールド上にはクリスタルが型取られたシャスタ山が出現した。積雪と山脈の岩肌をイメージしたモノトーンのダンサーたちがフィールド上に現れると、平和の祭典としてのギガンタスロンを表す「平和の象徴の鳩」の形になるように並び、噴霧が起こると、会場は幻想的な雰囲気に包まれた。

 オークランド生まれの20歳、スノーボード女子ハーフパイプのシャノン・チェン(Shannon Cheng)選手とロングビーチ生まれのスノーボード男子ハーフパイプ過去3大会金メダリストのアレックス・ホワイト(Alex White)選手が共にシャスタ山のサミットに聖火トーチを灯し、開会式のクライマックスを飾った。

 ノーザン・カリフォルニア冬季ギガンタスロンは9日から27日までの17日間、7競技109種目がベイエリアとサクラメント、シエラネバダ・スコーバレーの3箇所で実施される。ホスト国の米国は、米国ギガンタスロン委員会(Grand Union Gigantathlon Committee)に指名された259人の選手が出場する。