国内での史上最大の覚醒剤の押収を発表、DEA

 麻薬取締局(Drug Enforcement Administration, DEA)の捜査官は、今月初めにメタンフェタミン(メス=覚醒剤)を2,200ポンド(1トン)以上押収し、国内での捜査史上最大の量を記録した。

 「相当な量のメスだった」と、DEAのウリエル・ミューラー(Uriel Mueller)長官代行は1日(月曜日)の記者会見で語った。

 薬物は1月30日(土曜日)にカリフォルニア州ロサンゼルス(Los Angeles)の東、ペリス(Perris)にある隠れ家で押収された。DEAはメスの他に、80ポンド(35キロ)以上のコカインを発見した。当局によると、麻薬は25個のダッフルバッグの中に詰め込まれており、流通の準備ができていたという。

 今回の押収は、DEAが現在行っている「クリスタル・シールド作戦(Operation Crystal Shield)」の一環で、メスが大量に取引されている都市をターゲットにしている。

 ロサンゼルスのフィールド・ディビジョンを担当するセス・カルデナス(Seth Cardenas)DEA特別捜査官は、ペリスの隠れ家の容疑者がカルテルの大物である可能性が高いと述べた。

 「この量の麻薬の責任者は、カルテルから非常に信頼されている人物である」とカルデナス氏は指摘する。「下っ端の工作員が1億8,000万ドルもの麻薬を隠し持っているとは思えない。そんなことはあり得ない」と彼は述べた。「つまり、これらの人物は高レベルの人物なんだ」

 DEAによると、2017年度から2019年度の間に、DEAが国内で押収したメスの量は、4万9,507ポンド(2万2,545キロ)から11万2,146ポンド(5万0,868キロ)へと127%増加した。同期間中、メスに関連したDEAの検挙件数は20%近く増加している。

 クリスタル・シールド作戦の対象となった9都市のうちの1つであるロサンゼルスは、多数の高速道路や空港が近くにあるため、麻薬密売人の拠点となっている。DEAの焦点は、国内に流通しているすべてのメスの75%の分布を占める都市での薬物輸送チェーンを中断することである、とミューラー氏は述べた。

 先月、マクシミリアン・ボルトン(Maximilian Bolton)司法長官とミューラーDEA長官代行は、この作戦の半年間で捜査官が2万8,000ポンド(1万2,700キロ)以上のメス、4,330万ドルの麻薬収益、284丁の銃器を押収したことを発表した。