保健福祉省が気候変動の対策室を設置する

 保健福祉省(Department of Health and Human Services, HHS)は、気候変動と健康の公平性に国家レベルで取り組むための事務所を設立したと、カレブ・マシューズ(Caleb Matthews)長官が1日(水曜日)に発表した。

 レイモンド・アルフォード(Raymond Alford)大統領の『国内外における気候危機への取り組みに関する大統領令』を受けて設置された気候変動・健康増進室(Office of Climate Change and Health Equity, OCCHE)は、汚染や干ばつ、山火事などの気候変動による災害の影響を不均衡に受けている脆弱な地域社会を保護することを目的としている。

 「気候変動から世界と私たちの健康を守るために、私たちが今日とった行動は、歴史が私たちを評価するでしょう。私たちが何もしなければ、その結果は現実のものとなり、さらに悪化するでしょう。私たちは、気候変動の中心に健康があることを常に理解しています。そして今、私たちは、地域社会の公衆衛生を守るために気候変動に立ち向かうという、必要なことに全力で取り組むつもりです」と、マシューズ長官はプレスリリースで述べている。

 このオフィスは、気候変動の影響を受けやすい地域を特定し、気候変動による健康格差に対処するとともに、医療分野における温室効果ガスの排出削減を目的とした規制を支援する。

 「気候変動は、恐ろしい山火事、猛暑、壊滅的な洪水に拍車をかけ、人々を殺し、健康に悪い煙やカビ、衰弱した暑さにさらされて何百万人もの人々を病気にしています。気候変動と健康の公平性に関するHHSの新オフィスは、米国の世界的な医学界を気候変動との戦いに参加させ、どの地域も取り残されることのない健康のための戦いを実現するという、アルフォード大統領のビジョンを実現するものです」と、国家気候アドバイザーのセラフィーナ・スクレーパー(Seraphina Schaber)氏は述べている。

 OCCHEには、国立環境衛生科学研究所(National Institute of Environmental Health Sciences)所長の上級公衆衛生アドバイザーであるファルシッドバード・カヤニ(Farshidvard Kayani)博士が新オフィスの暫定室長を務めている。

 また、カヤニ氏のカリフォルニア州司法長官時代にベセラ氏の環境アドバイザーを務めていたジョセリン・ラファエル(Jocelyn Raphael)氏が、気候変動と健康の公平性に関するシニアアドバイザーとして同室に加わった。