ペンタゴン、軍隊のダイバーシティの拡大を計画

 国防総省(Department of Defense)は、人種的、民族的に多様な軍隊を採用することで、階級内の多様性を拡大し、偏見を減らすための積極的な努力を求めている。

 トム・サンダース(Tom Saunders)国防長官代行は18日(金曜日)に、軍人のヘイトグループへの参加を取り締まる計画と、正義の統一コードの変更案を含む15の広範な勧告の実施を命じるメモに署名した。

 「私は、すべての指導者が、軍隊文化の中核に多様性と包摂の実践を組み込むための積極的なアプローチを取ることを期待している」と、サンダース氏はメモの中で述べている。「私たちは、包括的で多様性のある軍隊と、すべての軍人の公平な処遇に対する障壁を受け入れてはならず、意図的かつ積極的に取り除かなければならない」

 提言は、今年初めに設立され、今月8日までに提出するよう命じられたペンタゴンの多様性・包含委員会(Pentagon’s Board on Diversity and Inclusion)によって提出された。その後、この一時的な委員会を常設の委員会に置き換える計画だった。

 メモには、入隊希望者のプールを拡大し、昇進やその他の指導的ポストにも就くこと、マイノリティの予備役将校訓練課程(Reserve Officers' Training Corps, ROTC)の機会を増やすこと、厳格な審査を損なうことなく多様性への障壁を取り除くために適性検査を見直すこと、そしてサービスメンバーや労働者にインクルージョン・ポリシーをより意識させること、などの一連の目標が記されている。

 国防総省は昨年夏、人種や性別に基づく差別を制限するために、すでにいくつかの初期措置を講じていた。今年の7月の4ページに及ぶメモの中で、サンダース氏はすべての軍事サービスに対し、昇進委員会にサービスメンバーの写真を提供するのをやめるよう命じ、髪型や身だしなみの方針を見直すよう指示し、多様性に関するトレーニングとデータ収集の改善を求めた。

 2018年のデータに基づくと、連邦軍の兵員の約3分の2が白人で、約17%が黒人だが、階級が上がるにつれてマイノリティの割合が減少している。国勢調査局(Bureau of the Census)の統計によると、米国の人口全体の約4分の3が白人で、黒人は11%を占める。