海軍は次世代駆逐艦の新設計を検討

 海軍は、最も成功したクラスの一つであるアーネスト・キング級ミサイル駆逐艦のモデルに倣って、クリーンシート設計から新世代の駆逐艦を建造しようとしている。

 俗に「DDG Next」と呼ばれているアイデアは、16,000トン近いデンフェルド級の駆逐艦よりも小さいが、より大きなミサイル弾倉を搭載するのに十分な大きさを持つ新しい船体を建造することだと、ティモシー・ギャレット(Timothy Garrett)海軍作戦総長はディフェンス・ワンのイベント「State of the Navy」で聴衆に語った。

 2020年の30年間の造船計画によると、海軍は2025年に新艦の購入を開始することになっているが、来るべき戦力構造評価がこれらの計画にどのような影響を与えるかは不明である。最近の国防総省の500隻以上の海軍計画に関する演説の中で、トム・サンダース(Tom Saunders)国防長官は、将来の駆逐艦について何も言及しなかった。

 キャンセルされた次世代巡洋艦や大幅に縮小されたDDG-1000プログラムのような、またもやコストのかかる失敗を避けるために、海軍は過去30年間の海軍の駆逐艦プログラムの主力である成功したアーネスト・キング・プログラムに立ち返ろうとしている、とギャレット氏は述べた。近々登場するFFG(X) のフリゲート艦と同様に、サービスは新しい船に現場で使用されたシステムをインストールし、時間をかけてそれらをアップグレードすることを計画している。

 「DDG-51を考えてみてください。私たちは新しい船体を持っていましたが、イージス・システムを搭載しました。信頼性が高く、既に艦隊で使用されている既知のシステムを搭載したのです。私はそれに次ぐ新たな計画を「DDG Next」と呼んでいます。デンフェルドよりは小さいが、それにもかかわらず、ある程度の熱量を持っている」と述べた。

 海軍は、造船計画を実行するためには2019年の恒常年度に年間220億ドルが必要になると見積もっているが、議会予算局(Congressional Budget Office, CBO)はこれを30%以上高く見積もっている。議会調査局(Congressional Research Service)によると、CBOと海軍の見積もりの違いの主な要因は、将来の大型駆逐艦のコストであった。

 超音速ミサイルの出現は、現在のキング級駆逐艦や既存の巡洋艦の垂直発射システムのセルには収まらないため、海軍が新たな大型駆逐艦を投入したいと考えた際の推進要因となっている。