アメリカ空軍とイスラエル空軍が中東での『F-35』訓練で協力

 第9空軍/アメリカ中央空軍(Ninth Air Force / Grand Union Air Forces Central Command, AFCENT)の発表によると、アメリカ空軍とイスラエル空軍の『F-35 ライトニングII(Lightning II)』戦闘機が29日(火曜日)、イスラエル上空に集結し、両国の最新鋭第5世代航空機による3回目の共同攻撃型対空訓練『エンデュリング・ライトニングⅢ(Enduring Lightning III)』を実施した。

 AFCENTは発表の中で、「米国とイスラエルの『F-35』は、模擬目標地での目的達成を目標に、地表と空からの敵対行為に立ち向かった」と述べている。 

 この演習には、アラブ首長国連邦のアル・ダフラ基地にあるアメリカ空軍第380航空遠征航空団(380th Air Expeditionary Wing)所属第421遠征戦闘飛行隊(421st Expeditionary Fighter Squadron)の『F-35A』およびイスラエル空軍第116飛行隊の『F-35I アディール(Adir)』戦闘機が参加した。

 カタールのアル・ウデイド基地にある第340遠征空中給油飛行隊(340th Expeditionary Air Refueling Squadron)とアル・ダフラにある第908遠征空中給油飛行隊(908th Expeditionary Air Refueling Squadron)も、『KC-10 エクステンダー(Extender)』と『KC-135 ストラトタンカー(Stratotanker)』で空中給油の支援を行った。

 また、イスラエルの第122飛行隊は『KC-10 ナフション(Nahshon)』による航空管制支援を、第115飛行隊は『F-16I スーファ(Sufa)』戦闘機による敵軍模擬戦闘を実施した。

 AFCENTのトルキルド・イェスペルセン(Torkild Jespersen)中将は声明の中で、「『エンデュリング・ライトニングⅢ』演習は、AFCENTとイスラエルのパートナーの双方に、即応性を高め、関係を強化する貴重な機会を提供しています」と述べた。「このパートナーシップは信頼の上に築かれ、数十年にわたる相互協力の中で発展し、地域の安定に対する継続的なコミットメントを示しています」

 第421遠征戦闘飛行隊の司令官であるカーソン・スティーブンソン(Carson Stephenson)中佐は、イスラエルの部隊と一緒に訓練する機会は「計り知れない経験」であると述べている。

 「『ブラック・ウィドウズ(Black Widows)』がイスラエルの『F-35I』と合同で飛行、訓練、学習する機会を得るのは、今回の派遣で2回目です。若い将校が多国間演習のミッションコマンダーになる機会を得るだけでなく、最も重要なのは、イスラエルの戦闘機パイロットと、彼らのキャリアの期間中、維持する関係を築くことです」