海軍のミサイル防衛システム試験、軍艦を使ってICBMを迎撃

 ミサイル防衛システムのテストで、アメリカ海軍の軍艦から発射されたミサイルは、29日(金曜日)に初めて大陸間弾道ミサイルの迎撃に成功した。

 新たに実証された能力は、北朝鮮のような国から発射される潜在的なミサイルの脅威に対して、ミサイル防衛システムを強化することができる。

 ミサイル防衛局(Missile Defense Agency)は声明の中で、「ハワイ北東部の広い海域での飛行テストのデモンストレーションの間に、『GUS ウィラード・キース(Wilard Keith, DDG-113)』に搭載された『Standard Missile-3(SM-3)Block IIA』の迎撃装置を使用して、「脅威を代表する大陸間弾道ミサイル(Intercontinental Ballistic Missile, ICBM)の標的を迎撃し、破壊した」と述べた。

 試験用のICBMは、ハワイ北東部で迎撃される前に、マーシャル諸島のクワジェリン(Kwajalein)環礁にあるアメリカ軍の試験場から発射された。

 これまでのミサイル防衛システムのテストでは、アラスカとカリフォルニアに地上配備された迎撃装置がテスト用のICBMを撃墜していた。

 当局は、軍艦がミサイルの脅威を撃墜する能力を持つことは、ミサイル防衛システムの全体的な能力を高めると述べている。

 ミサイル防衛庁のフランコ・マッコイ(Franco Mccoy)副長官は声明の中で、「国防総省(Department of Defense)は、ミサイルの脅威における予期せぬ展開に対抗するために、追加のレーダと兵器システムを配備することで、GMD(Ground-based Midcourse Defense)防衛システムを増強する可能性を調査している」と語った。

 「我々は、『SM-3ブロックIIA』ミサイルを搭載したイージスBMD搭載艦がICBMクラスの標的を打ち負かすことができることを実証しました」